2022年11月25日

全日本選手権XCOクロスカントリー

大会名:全日本選手権XCOクロスカントリー

開催地:静岡県伊豆市サイクルスポーツセンター

開催日:11月19~10日

カテゴリー:エリート

リザルト:XCO  1位



Weather:XCO/Rain 

Temperture:XCO/12℃

Road surface:XCO/Wet 


コンポーネント:SRAM XX1 AXS
ホイール:Syncros Silverton 1.0s
Rサス:ROCKSHOX NUDE
ブレーキ:SRAM LEVEL ULTIMATE
クランク:SRAM GX EAGLE DUB CL55
ハンドルバー:Syncros Fraser IC SL WC 100mm −20°
サドル:Syncros Tofino R1.0
シートポスト: ROCKSHOX REVERB AXS
シューズ:SCOTT MTB RC SL SUPERSONIC EDT.
サングラス:OAKLEY  KATO 
ヘルメット:OAKLEY  ARO5
タイヤ:Rain Tire 2.2

静岡県伊豆市サイクルスポーツセンターで行なわれた、全日本自転車競技選手権 MTB XCOに参戦してきました。前回の千葉公園で行なわれたXCCの全日本選手権では車体のトラブルが発生し、反省点の多いレースでした。今回は前回のレースの反省を生かして、予備の車両にまるごと切り替えて調整を行いました。車体のセッティングも上手く決まり、レース2日前の金曜日に現地入り。今大会は試走時間も長く取られていたため、3種類のタイヤのテストを含めて普段よりも多く試走を行った。テストは順調に進み、車体の調子の良さや本番で使用するタイヤもおおよそ確認。土曜日の試走では、レース当日の雨予報が濃厚になって来たため、PHANTOM SPEED 2.2での試走を行なわず、レインタイヤを中心にテストを行った。ドライコンディションの修善寺のオリンピックコースではスピードレンジの高いPHANTOM SPEED 2.2との相性が非常良くて好印象だったが、このハイスピードタイヤに慣れすぎてしまうと、スピードレンジの低いレインタイヤを使用した時に、走りのリズムが狂ってパンクや転倒などのトラブルを誘発する可能性があったため、あえて全ての試走をレインタイヤで行い、レースに向けた最終調整を行った。 


Photo: 松田さん

Race Day


悪化する天気予報に反して会場の天候は想像以上に良く、大雨が来る気配が無く、レース時の天候が良かった場合に備えて、早朝の試走はPHANTOM SPEED 2.2で行った。雨が降ってコース状態が悪化する事を見越してレインタイヤで試走を行う予定だったが、コースは前日の試走時と変わらず完全なドライコンディションであった。しかし、レースの3時間前に雨が降り初めコース状態の悪化が確認されたため、レインタイヤを選択した。 


コースコンディションの悪化により、周回数とスタート時間の変更があったが、コースライン変更等は無くレースが始まった。スタートから2番手でレースを進めたが、最初のシングルトラックでトップの選手が転倒。修善寺の土は粘土質に近いため、路面が掘れて走れないというよりも地表面が滑って走れない状態。このため、1周目は無理なペースアップを行なわず、コース状態の把握に重点を置いて走った。コースは全体的にウェットコンディションであったが、林の中の区間によっては土埃が上がりそうなほどドライな路面もあり、ヘビーウェットとドライコンディションが混在するこれまでに体験した事の無い難易度の路面だった。2周目に入る頃には、コース全体の状況を掴みつつあり先頭で順調にレースを進める。2番手とはすでに1分以上のリードを得てていたので、転倒や機材のトラブルを引き起こさないよう心がけながらペースを維持。

 

Photo: 松田さん

3周目に入ると80%カット前の周回遅れの選手に追いついてしまったが、皆さんが道を開けてくださり、スムーズに追い抜く事ができました。本当にありがとうございます!4周目に入ると、雨も弱まり路面の土の粘度が高くなった。さすがのウェットタイヤでもタイヤの路面離れが悪くなり、ラップタイムもかなり落ちた。ここまで低速なレース展開になると、ペースを上げても落としてもタイム差は大きく変わらないので、リスクマネジメントに徹した走りを心がけた。最終周もトラブルや転倒も引き起こす事無くトップでゴールをすることできた。 

Photo: 松田さん

難易度の高い東京オリンピックコースに加えて雨も降り、今まで誰も走ったことの無い過酷なコンディションの難レースとなりましたが、リスクマネジメントに徹した走りができるだけの余裕をもった走りができたのは、体調が良かっただけで無く機材のセッティングが非常に上手く決まっていたからだと感じています。特にこのコースではタイヤ特性の相性と、バイク特性を理解し適切なコントロールが求められるので、ここで得た経験は今後の走りに大きく生きてくると感じています。 


最後に、今シーズンは昨年の背骨の骨折から、復帰まで支え続けてくれた、家族、チームスタッフ、スポンサーの皆さま、応援いただいた多くの方々に心から御礼申し上げます。

2022年11月11日

全日本選手権XCCショートクロスカントリー

大会名:全日本選手権XCCショートクロスカントリー

開催地:千葉公園

開催日:11月5~6日

カテゴリー:エリート

リザルト:XCC  9位


Photo: 松田さん

Weather:XCC/Sunny 

Temperture:XCC/20℃

Road surface:XCC/Dry 


コンポーネント:SRAM XX1 AXS
ホイール:Syncros Silverton 1.0s
Rサス:ROCKSHOX NUDE
ブレーキ:SRAM LEVEL ULTIMATE
クランク:SRAM GX EAGLE DUB CL55
ハンドルバー:Syncros Fraser IC SL WC 100mm −20°
サドル:Syncros Tofino R1.0
シートポスト: ROCKSHOX REVERB AXS
シューズ:SCOTT MTB RC SL SUPERSONIC EDT.
サングラス:OAKLEY  KATO 
ヘルメット:OAKLEY  ARO5

前回のジャパンカップから1週間と短い期間でXCCの全日本選手権を迎えた。体調も良い状態で今大会はタイトルレースということもあり、首位獲得を目標に準備を進めた。レースは住宅街の公園で行なわれたため、コース幅が狭くて抜きどころが少ない上に、縁石やスノコの障害物があり流れの悪いコースだった。しかし、SCOTT SPARKのスピードを活かせる箇所も多くあった為、SCOTT SPARKのスピードの伸びと持続力を主軸にレースの戦略を立てた。

Photo: 松田さん

予選


予選クラス分けはB組でXCCの有力選手が多い中、スタートから順調にレースを進めて行く。最初の数周で先頭に立って2位から数秒のリードを得て順調だったが、突然フロントサスペンションのリモートロックが作動しなくなった。しかもシフトやシフトケーブルが原因では無く、サスペンション本体の方で動かなくなったようだ。ワイヤーの張りを再度調整したり、車体を強くプッシュして見たが中々作動せず、なんとか誤魔化して走りながら2番手でレースを進める。レース中盤でようやくリモートロックを解除したが、サスペンションの挙動がおかしく、レース終盤に入った所で転倒。その後は体力を温存しつつ2位で予選を通過した。 


予選後にフロントフォークの状態を確認。バイクに乗った時にフロントフォークが予備のフロントフォークに比べて、リモートロックの動きが悪かった上に、フロントの車高も落ちていたためフロントフォークの交換をスタッフと決めた。しかし、フレームとリアサスペンションに関してはジャパンカップでの調子の良さも感じていたため、交換部品をフロントフォークのみと最小限の移植にした。


Photo: 松田さん

決勝


スタートは上手く決まり、アタックをかけてすぐに先頭にたった。試走の感触から、本戦では最初から最後まで先頭で自分のペースを維持して走り切ろうと考えていたため、アタックをかけ続けた。しかし、試走でスピードの乗っていた箇所で上手くスピードを乗せられずに失速。ここでフロントフォークとリアサスペンションの調和が取れていない事に気づいた。使用時間が短くフレッシュで機敏な動きのフロントフォークと、使用時間が長く て動きがマイルドな動きのリアサスペンションは互いに対照的な動きをして、バイクのスムーズな走りを阻害した。完全に選択ミスであった。先週のレースでの走りからバイクの良い状態を維持しようとして、フロントフォークだけ交換すれば大丈夫だという考えが甘く、車体全体のバランスを考慮してフロントフォークとリアサスペンションを同時に交換すべきだった。レースの方は車体バランスが整っていることが前提でペースアップを行っていたため、体力の消耗が大きく、終盤で失速して9位でレースを終えた。

Photo: 松田さん


このレースに関しては車体の運用方法が原因で招いたトラブルでした。調子も上がってきて練習の走行量が増えてた結果、シーズン初めの頃に比べてバイクの部品と消耗時間が大きく変化していました。交換したサスペンションや車体に関しては全く問題は無く。トラブルに対しても冷静に対処ができていましたが、ただ壊れた部品を交換するだけで無く、車体のバランスも考えて部品の交換ができず、上手く結果に繋げる事ができなくて残念でした。しかし、このようなトラブルは今後のレースのどこかで必ず起きていたと思うし、今後の車体の運用方法を見直すきっかけとなりました。シーズン最後の全日本選手権は良い走りができるよう準備を進めて参ります。

2022年11月3日

FDA JAPAN MOUNTAIN BIKE CUP

大会名:FDA JAPAN MOUNTAIN BIKE CUP

開催地:静岡県伊豆市サイクルスポーツセンター

開催日:10月29~30日

カテゴリー:エリート

リザルト:XCO 2位


Weather:XCO/Sunny 

Temperture:XCO/20℃

Road surface:XCO/Dry 


コンポーネント:SRAM XX1 AXS
ホイール:Syncros Silverton 1.0s
Rサス:ROCKSHOX NUDE
ブレーキ:SRAM LEVEL ULTIMATE
クランク:SRAM GX EAGLE DUB CL55
ハンドルバー:Syncros Fraser IC SL WC 100mm −20°
サドル:Syncros Tofino R1.0
シートポスト: ROCKSHOX REVERB AXS
シューズ:SCOTT MTB RC SL SUPERSONIC EDT.
サングラス:OAKLEY  KATO 
ヘルメット:OAKLEY  ARO5

静岡県伊豆市のサイクルスポーツセンターで行なわれた、FDA JAPAN 

MOUNTAIN BIKE CUPに参戦してきました。東京2020オリンピックでも使用されたコースを全て使用したレースであり、国内外でもトップクラスの難易度のコースでした。10月9日に事前練習会でコースの下見を行い、今大会に向けて準備を進めていました。今大会期間中の試走時間はレース当日を含めた3日間のトータルで4時間程しか試走時間が無く、スピーディーに車両のセッティングとコース攻略を行う必要があった。その為、レース1週間前の練習中から機材テストを行い、レース期間中はコースの攻略に時間をより多く割けるよう、テストの内容を絞り込んでいった。試走日では機材のセッティングもよく決まっており、限られた時間内でも周回数を多く重ねる事ができ、素早くコースの攻略を行う事ができた。


XCO

 レース当日も試走を行い、ライン取りや、機材の状態を確認しながら2周回走った。今大会にはBMC RACING TEAMから、イタリアのユーリ・ザノッティ選手が招待選手として参加しており、今年の世界選手権ではエリートクラスで14位、イタリア選手権で2位とワールドカップで活躍をしている選手の走りを、間近で見ることのできる貴重なレースでもありました。レースの目標はUCIポイントの獲得、来月の全日本選手権に向けた機材セッティングの確認、招待選手の走りを観察することの3つをメインにレースを進める事にした。 


CJシリーズ後半の2戦でUCIポイントを獲得したとはいえ、合計8点と少ないポイントのためスタートは19番。3列目からのスタートとなった。スタートはスムーズに決まり、最初の登りで2位まで上がり、1周目の前半でトップに立ってしまった。想像していたよりもあっさりとトップに出てしまったが、自分のペースでレースを進めて行く。後ろにはユーリ選手がぴったりと付いてきいた。1周目を終えてホームストレートに入ったがユーリ選手が先頭に出て来る様子は無く、そのまま先頭でレース を進めた。下りも登りも失速する事無く、良いペースで走れており、改めて機材のセッティングが上手く決まっている事を感じた。2周目の中盤になってもユーリ選手に動きは無い、そろそろユーリ選手の走りを後ろから見たくなってきたので、コース幅のある所でスピードを緩めてみたが、追い越される事は無く、むしろ自分の得意なテクニカルセクションのライン取りや、スピードを全て観察されている状態だった。


3周目に入り、ここで駆け引きしては、自分にとってもユーリ選手にとってもプラスになる事は何も無いため、自分のペースが維持できる限り先頭でレースを進め る事にした。3周目の中盤で3位と3分以上離れていると聞いたが、自分がペース維持し淡々とレースを進めて行くことに集中した。4周目に入りこちらに、疲労が出てきてラインミスなどの小さなミスが出て来たのをユーリ選手は見逃さなかった。4周目の中盤の登りでアタックをかけられて一気に差が開いた。1周目の自分の登りの時と同じくらいのペースだったので、付いて行くことも考えたが、ここで付いて行ってレース後半で大幅にペースダウンするよりは、自分最大限維持できるペースで走りきってユーリ選手とのタイム差を確認することの方が重要だと判断し、アタックに反応しなかった。

5周目、6周目以降はユーリ選手と大きなタイム差が付くことも無く、1分20秒程のタイム差で走り続けた。コース各所にいるチームスタッフから、ユーリ選手もキツそ うに走っていると連絡を受け、これ以上のペースアップは無いと判断、最終周はペースを上げた。最終周のラップタイムは前周より17秒タイムアップして、1分4秒差の2位でゴールをした。

今大会ではポイントや順位よりも招待選手のユーリ選手から得られた情報が非常に大きかった。彼の走りから学ぶ事は多くあると感じたと同時に、こちらの機材のセッティングやコース攻略が良い方向に進んでいる事も確認ができて嬉しく感じた。11月20日に同じコースで全日本選手権が行なわれるので、このレースで得た情報や経験を生かしてシーズン残りのレースに備えて行きたいと思っております。